僕らマーケッターの仕事は、
「世に埋もれている“実はスゴイもの”」を１人でも多くの人に伝えることです。

もちろん既に有名な方を、
更に多くの人に広めることもありますが、
僕が個人的にマーケティングの面白さを感じるときは、
“無名”に“新しい価値”が付いた時だと感じています。

今回僕が担当した案件がまさにそれで、
確かに価値のある凄い技術を持っているのに、
世間的には「無名」と言ってもいいほど知られていない、
そんな施術家の先生のプロモーションをやることになりました。

実際お会いしてみると、
まさに“職人”といったイメージ！

独自の世界観、独自の技術を持った方で
最初は正直何を言ってるかちんぷんかんぶんでした(笑)

ただし、マーケッターとして担当になったからには
何としても成功させたい…！
その一心で先生の元に通い詰める日々が始まりました。

実際に施術をしているところを見学したり、
出張するとなれば日本全国ついていき、
その仕事の一部始終をご一緒させていただいたり…。

カメラ片手に長い時間を一緒に過ごす間、
僕はたった1つのことをずっと考えていました。

それは、
「この人の本質は何なのか？」
ということ。

人間は自分自身の本質を
キレイに言語化して伝えることができる人なんて、
本当にごくわずかだと思います。

本当は誰もが唯一無二で素晴らしいし、
どんな商品でも製作者の唯一無二の想いが込められているのに、
それを誰かに伝える際、どうしても言葉にしないと伝わらないんですよね。

これは僕らが言葉を介して想いを伝える生物である以上、
仕方のないことだとは思いますが、
どうしても言葉を介すると伝わるものが伝わらなくなってしまうんです。

これを読んでいる方も、
人生で一度は伝わらなくてもどかしい想いをしたことがあるのではないでしょうか？

本当は言いたい事、その人、その商品が一番大事にしている“本質”。

僕個人として、マーケッターの役割とは、
プロモーションをする対象（ここでは施術家の先生）の“本質”を見極めて、
それを大衆に届くようなメッセージに落としこむことだと考えているので、

今回プロモーションする施術家の先生の本質について、
ず～っと考え続けていました。

そこである時、本当にふとしたタイミングですが
その先生が施術家になったきっかけやその背景を話していた時に、
僕はその人の本質に気づいてしまったのです。

この時の感覚は、
まさに全てが繋がるような…
パズルのピースがピタリとはまるような感覚だったのを覚えています。

そうして出来上がったプロモーションは無事に世に公開され、
ありがたいことに目標の250%達成を記録する大ヒットとなり、
社内表彰式でもMVPを受賞させていただきました。

入社してから一度は取りたいと思っていたので、
結構嬉しかったですね～！

ただ、それよりも嬉しかったのが、
施術家の先生がプロモーション時に僕が名付けた言葉を
その後もずっと使い続けてくれている事でした。

このプロモーションが始まる前までは、
誰も知らないまさに“無名”だったものに、
自分がマーケッターとして関わり、
名付けた言葉が“新しい価値”としてずっと残り続けるって
相当凄いことだと思いませんか…！？

まだまだマーケッターとしては無名の僕ですが、
そんな僕が（ちょっと生意気ですが）
誰かの人生に“新しい価値”を付けることが出来たんです。

これほど面白いことはないです。

もしもあなたがこの文章を読んで少しでもワクワクしたなら、
きっとマーケティング向いてると思いますよ…！